転職して思っていることと前職との比較

# あの時転職を決意してよかった

 なんで前職はあんな感じだったんだろう。転職して早いことにもう2ヶ月経ったので今思うこととか前職との違いについて考えてみた。今思えば、色々とおかしいところがまた見えてきて、まあ当時から思っていたことではあったが、再度考えてみて、今と対比しながら書きたいと思う。

 

主に、仕事の専門性、上司の質、同僚の質の3つある。



## 1. 仕事の専門性があったかどうか

 

 正直、ITって別に企業に所属していなくてもできてしまうと思う。エラーなどの問題があればいっつも必死に調べて大体原因がわかる。その企業に属していることで得られるユニークな経験を得ることがメリットなのに当時はそれが全然なかった。たとえばチームメンバと繋がるとか、潤沢な計算資源とかなんかそういう企業でしかできないことをやれるのがメリットかなと思う。前職はフルリモートで人の繋がりを作りにくい中でみんな出社時代の感じで仕事しているのでマジでついていけなかった。最初は色々聞いてたけどなんでこっちからあれこれ聞きまくり続けなきゃならんのだ。ちょっとはそっちから今の状態をヒアリングしたり状況をシェアするみたいなことしろや、全然フェアじゃないって思えてきてもう勝手にしろって感じになった。まあ後述する上司ともう一人を除いた個々人を見るといい人たちだったので出社してたらいい人多い〜ってなってたのかも知らんけどリモートだとそんな人たちにもイラつくぐらいには追い詰められていた、良くないね。それにしてもチームとして新人のケア怠りすぎ。無理〜〜〜!ってなって許容範囲を超えた。後述するけど上司の影響は大きいと思う。端的にいうとハズレ上司を引いたのかもね、他を知らんけど。

 

 てかこういうIT系って技術で差をつけるというよりはこんな感じで誰と一緒に働くかが大切になってくるのでソフトウェア界隈はよくメンバに関する話をよくするんだなと思った。あと、フルリモートでできる仕事って結局その程度なんじゃないかなと若干思った。自分がリモートで触れるということは自分でなくても同じことができてしまうし別に自分じゃなくても良くない?って思ってしまった。今まで頑張って勉強してきた機械工学とか解析スキルとかそう言うの一切使わないし、まあ使おうと思えば使えるようにできたかもしれないけど周りの理解を得られるほど信頼を醸成できなかった、そういう素養がない人が多かったのもミスマッチの原因かも。物理世界の技術、要はハードウェア系は場所依存性があったり開発リソースが結構必要なのでユニークになりやすいのはあるなと思った。自分はどっちかっていうとこういうそこでしか触れられない技術、知識を求めていたので誰でもやろうと思えばできちゃう系の技術は求めてなかったのもある。その代わり潰しが効いたり仕事場所を選ばないのは利点があると思うけどね。




 今は産業用ロボティクスとビジョンに関する分野のトップシェアの企業で仕事をしている。ここにしかない技術や経験がマジである。各メーカの産業用ロボットアームの操作の仕方とか工場のラインの事情とかカメラの認識精度とか画像や点群から物体の位置姿勢の推定のロジックとか。ここにきて、この仕事に触れられて本当に楽しいし嬉しい。この仕事を頑張ると、生産ラインの高度な自動化ができるので社会貢献性の高い技術でこれは今後、高くなる需要と将来性の高い仕事だ。機械もITも経験した自分の力が発揮できる最高の場所だし自分はこういうことをしたかったから新卒でソフトウェアに行った。そう言う意味では前職の経験も活かせているので行ってよかったなとは思う、オフィスもない状態の立ち上げメンバーとして行ったのでかなり運の要素は強かったけど。

## 2. 上司の質

 

 仕事をする上で上司がまあ全てじゃないかってくらい大切な存在だと思う。上司の、つまり管理職の仕事って環境を整えたり負荷を適切にしたり、部下のコンディションや進捗を把握することだったりすると思うけど、前職の上司はそういうの全くと言っていいほどしてなかった。会社にやれって言われた1on1とかもまあしたことでいいよねみたいな感じですっぽかされたし、なんなら退職を伝えようとした1on1でも最初言われた。で、退職するってわかった瞬間に座り直してどうしてって1on1まともにしだした。意味わからん。全体的に間違えすぎていて指摘するのに時間を費やしたくない。三流だと思った。自分は中学の頃に恩師に一流の環境に行けと強く教えられているのをいまだに意識しているので、ここにいる理由はないと殊更に思った。外から見る世界と全く違ったのでそこは良い勉強になったのかもしれない。離職理由に職場の悪口はないみたいな感じで言えって言われたけど、それ以外ないだろうと思っていた。まあぶつかってもあまりいいことないので流石に言うことはしなかった。完全に裸の王様だ、こう言う情けない人を見るとなぜか恥ずかしくなってくる、自分は全く関係ないのに。




 反面、今の上司は本当に尊敬できる。元々FANUCで開発をしていた技術者で、技術力や知識はもちろん、多方面に信頼を築くのが本当にうまい。コミュニケーション能力ありすぎてちょっと突出している。確かに大企業にいなくても自分で事業やっていけるタイプの人。最近の出来事だと残業時間をなるべく少なくして帰りやすい文化を醸成しようと叱ってくれたのは本当にハッとさせられた。私たちの今の働き方がこの会社の今後の文化を作っていくと言っても過言ではないので残業時間はなくしたい。私も働きやすい環境を作っていくために無駄な残業はしないし、早く帰れる時は率先して帰りたい、まあ当たり前かもしれないけど。

 

 技術に対しても貪欲で全てのことを知ろうとしているし、特にロボットに関してはほんとに詳しい。私はPythonとかソフトウェア開発とか通信についてはある程度の知識と勉強できる状態を持っているので、一応補完しあえているのも良いポイント。いい関係性を築くことができているしなんなら既に前職より仲がいい。もっと早くこっちくればよかった〜まあ日本法人の立ち上げなんで最速で来た感じにはなるけどね。私が上司の最初の部下になれたことが本当に嬉しい。上司との関係性って仕事における全てと言っても過言ではない。



# 3. 同僚の質

 ここでいう同僚は上司以外の一緒に働いている人たち、ってことなんだけど前職ではいい人の中に一人だけ、無駄に偉そうにしている先輩社員がいたのが結構印象的だった。その人の悩むポイント謎だし指摘も的を得ないしなにより余裕がない人だった。もう絶対忘れないのは審議用の資料作成のレビューをされたときに散々よくわからんところで詰められた挙句、なんか謝らされたこと。多分今後もずっと今の温度感で言い続けると思う。これが、退職する直接的な要因の一つだった。そもそもなんで謝らないといけないのか、なぜそんな稚拙な指摘に時間を費やさなければならないのか、純粋にこんな人と働きたくないと強く思ってしまった。だから行動を起こせたのでまあよかったのかも。自分のトレーナーをしてくれた人は研究所の人で頭もいいし、コミュニケーション能力もあるしとんでもなく優秀だったので尊敬できたからその人の元で働けなくなるのは残念だった。けどいずれ研究所に帰るし残されるこっちは最悪の雰囲気だったので居続ける意味はないかなと思った。



 今は同僚は一人と東大とか東工大から来ているインターンの子が4人くらいいる。小さい規模だが、みんな賢いし積極的で一緒に働いていて楽しい。人間関係は不可逆なのできちんと向き合って率直にディスカッションを重ねていきたいなと思う。てかみんな上司のツテなのだから本当にすごい。これからも紹介とかで人が増えていきそう。みんな就活する人はどこ行くんだろうな〜大企業が無理になったらぜひ来てほしい。博士に行きたい子もいてすごいな〜って思ってる。まあまずは大企業行くのは正解だと思うよ、頭の堅いおっさんを納得させやすいし自己ブランディングに使える。俺も今はNT○で開発やってた人として一目置かれてるし。無駄に居続けるのは結構リスクだと思うけどね。



# まとめ

 ここでまた思ったことがあった。こうやって文字に起こして整理するのは本当に難しい。やはり感情というものは絶えず変化するし、文字に起こせる部分は感情の中でも定常的な成分しかないなと思った。だから変化しない気持ちだけ書いた。

 

 転職してどうだったかは、マジでAbsolutelyに良かった。職場の雰囲気とかそう言うのももちろんなんだけど、何より自分がやりたい方向に自分のキャリアをセッティングできたのが本当に嬉しい。生産ラインの高度な自動化について極めて行きたいと思う。今後はこれに関する要素技術とか個人的に開発している事項について備忘的にまとめたりしようかなと思う〜!

 

2021/3  Thanks.